とある大学に捨てられた猫たちと、そんな猫たちを見守る日記 ~猫と医学と~命を尊ぶ

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2006-03-17-Fri-02:35
大学の猫たち春雨


さ、寝るか...

台風かと思うほど、雨風が強い。傘もあやうく飛ばされるところだった。新入りさちお君の箱は段ボールだから、大丈夫だろうか...と、昼間にチェックしようと思っていたのに、予想外に自己血採血がたくさんあって、おまけにその後のカンファレンスでしょ、で、結局いつもの時間になっちゃいましたけど。大丈夫でした。風圧が強いのと、温風なのとで、段ボール箱はからっからに乾いてました。念のために持って行った新しいタオルを敷いてベッド完成。随分と元気になって、今日など近寄ってきたクニちゃんにシャーしてました。これこれ...初日はクニちゃん、心配してずっと見守ってくれてたのに。たくさん食べて、早く太っておくれ。猫は丸々、フカフカでないと。

F県の病院で起こった医療事故で、産婦人科医が逮捕された事件。先日、学内にもメールがきて、署名を集めていた。即効、署名しました。

確かに、これは痛ましい事故です。癒着胎盤を剥がしたところ、大量に出血し、たった一人の産婦人科医師が必死で処置に当たったにも関わらず、輸血も間に合わず亡くなられた。後輩の産婦人科医に聞くと、癒着胎盤ってもの凄く恐ろしい、らしい。以前に帝王切開などしていたら、その傷口に胎盤の組織が入り込んで、酷い時には膀胱まで這っていることもあるそうな。術前に診断することが凄く難しいらしいので、即効、子宮を切除するしかないという。確かに事故はあった。でも、これはmistakeの事故ではなく、accidentの医療事故ではないか。予想することが難しい合併症は幾らでも起こりうるのである。医療事故の定義も、ここ数年でころころと変わってるし。無論決めてるのは、厚生労働省なるところ。現在は、「医療事故」は、過失のあるなしに関わらず重大な結果になったことを言う。その中で、明らかに過失があったものを医療過誤と言う。重大な結果にならなかったのは、インシデント。でも、マスコミも、一般人も「医療事故」という言葉を聞いたら、過失があると思うよね。今月の医療安全管理部会議でもこの定義を巡って大議論沸騰。通常、御上がこうしなさい、と言ったら、即効従うものなのだ。でも、こうもコロコロと変わられちゃあ。

しかも、この事件は1年以上も前のことだ。確かに医療事故の認識不足だったのかもしれない。異常死として警察に届け出がなかったということが逮捕に一つの理由になっているが、異常死の定義は法医学的な定義と、外科学会が出している定義とは大きく隔たっていて、明確な法律的定義がないのが現状だ。証拠隠滅の恐れがあるからと逮捕されたら、これからの医療、怖くてやってらんない。薬一つ処方する時にも、10センチ以上も厚みのある説明と同意書に一つ一つサインしてもらわんと。手術や検査ともなれば、お互い弁護士同伴でないと。そんなで、いいんか....

それでなくても、小泉内閣になってからの医療費削減政策は、医師のやる気を削ぐものばかりで、医師専門掲示板では、こんなんじゃやってらんないという意見が大多数だ。だいたい、日医連って開業医のもんだし。私らみたいな、底辺の医者にはあまり有り難みのない医師会、それもB会員とかでほとんど発言権もないようで、それでも会費はしっかりと銀行引き落としだったりして。

大学の女医仲間S先生からも、署名しました~?とメールが来て、やってらんないよね~、これからどうなるんだろ~、と。

世間では医者が特権階級であるかのように思われているけれど、それはね、一部の裕福な開業医とか病院経営者だけ。一般の勤務医は、結構悲惨な生活なのです。
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Comment

2006-03-17-Fri-13:47
こんにちは

お~!さすが、Mac好き、デザイン好きのはなちん先生です。カスタマイズしましたね。新しいテンプレートいいですね~。中央の茶々の横顔が好きです。新入りのさちお君、クニオくんにシャーしたんですか。しずかに見守ったりしてくれて、クニオくんも性格がホントにまるくなったんですねぇ。
今回の件、医療機関を利用する人間として考えると、日本のシステムに疑問があります。刑事裁判にするのではなく、諸外国のように、二度と事故が起きないよう、何故そういう結果になったのか、原因を追及し解明する、そして今後の医療につなげていくような調査基盤をつくって欲しいと思います。
こちらのblogやはなちん先生のHPに辿り着いた時、お医者様でこういう活動をしている方がいるんだ!と嬉しく思い、また勇気づけられました。はなちん先生から講義を受けた若者が、小さな命をも思いやれる心を持った医師に育っていきますように...。

2006-03-18-Sat-02:29
エラーが発生しました。

レイさん、ご無沙汰しとります。えっへっへ、、、いいでしょ。茶々、すごくいい顔してるでしょ。大学は新しいiMacになったんだけどさ、相変わらず途中で止まってしまい、強制終了する毎日です。何が悪いんだろうか。
クニちゃん、本当に好々爺になりましたよ。すっごく可愛いんだから(顔は左とん平みたいだけどさ)。
そうでしょ。事故が起こっても本人を非難するだけで、何故起こったのかを解明しなきゃ、また同じことが起こるだけなのに。日本人ほど、リスクマネージメントに金を払わない民族はいないんじゃないかと思うくらいですわ。私なんて、本当にまったくふつうの医者で偉くもなんともないんですけど、普通の感覚(医学の世界でなく、平凡な日常の感覚というか)を持ち続けられるんですよ、猫のおかげで。この感覚を大事にして、後輩たちにも教えていきたいです。

2006-03-20-Mon-21:09

この話題ちょっと尾を引いているようで、やっぱり産婦人科と小児科はリスクが大きくて、これからますます敬遠されていくんでしょうね。
医者も人間だから、楽して儲かる方に行きますよね。
医者がいなければますます少子高齢に拍車がかかりますね。
弁護士の数は増やすそうだから、裁判も増えるでしょうね。
世の中いったいどうなっていくんだろうか。

2006-03-21-Tue-16:56

それでなくても、小児科はかなり危険な状態ですよ。産婦人科も、結局お産っていうのは病気じゃないという意識が日本人には強いでしょ。産婦人科の医師を招聘するのに、一般病院で5千万円の年収を出したってニュースがあったけど、こうなると、一般の勤務医がかなり反発することになる。今まで、医師のボラ精神に頼り切っていた日本の医療政治のしわ寄せが来てるんだと思います。

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大学で最後に生まれた茶々は、1年間限定の命の蝋燭を燃やし尽くして、旅立ちました。でも、小さな命の悲鳴は、続きます.....

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